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監査法人の若手こそ危ない? 会計士業界に「AIの基礎研修」が急務な理由
こんにちは。公認会計士・税理士の富村亮超です。
最近、AI研修の講師を務めるにあたって、IT関係の研修をあれこれ漁っています。
そこでふと気づいたのですが——会計士向けの研修に、AI関連のe-Learningがほとんどないんですよね。
試しにCPD Onlineで「AI」と検索してみたところ、2026年6月時点でわずか5件しかヒットしませんでした。
一方、税理士業界はどうか。 平均年齢が60歳を超えているにもかかわらず、業界としてAIへの感度がかなり高いのです。
この対比が、今後の公認会計士業界を考えるうえで非常に示唆的だと感じています。
「閉じたAI」しか触れられない監査法人のジレンマ
考えてみれば、多くの会計士・論文式合格者を抱える大手監査法人にいる間に触れられるAIには、相当な制約があります。
現在は監査調書の作成にも監査用AIが使われていると聞きますが、それはあくまで「監査法人が管理する、監査用に閉じたAI」です。
今の最先端のAI、とりわけClaudeのような汎用モデルに自由に触れられない環境というのは、長い目で見るとかなり致命的ではないでしょうか。
では、なぜ税理士業界は平均年齢のわりにAIフレンドリーなのか。
私は、会計ベンダーのおかげだと思っています。
freeeもマネーフォワードも全面的にAIを押し出しているので、Twitter(私はいつまでもTwitterと呼びます)でバズった畠山先生をはじめ、今年2月あたりから今日に至るまで、税理士界隈の話題はAI一色です。
あのTKCですら、AIを中核に据えたシステム構想を発表しました。
そして、すでに監査法人を離れた私たち会計士・税理士は、業務でClaude等を使うことについて法人としての制約を受けません。
自分が事務所のトップである人が多いからです。
だからこそ、このAI化の波に乗っていこうという先生がとても多いのです。
広がる「圧倒的な差」と素朴な提言
正直に言って、ことAIの使い方に関しては、とんでもない差が広がりつつあると感じます。これは大きな機会損失のはずなのに、業界全体としてあまり危機感が感じられない。そこが気がかりです。
最後に、ごく素朴な提言を一つ。 会計士協会の皆さん、AI研修の数、もっと増やしませんか。
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そもそも世の中にどんなAIがあるのか?
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生成AIと従来のAIは何が違うのか?
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「RAG」「ファインチューニング」「トークン」「コンテキストウィンドウ」「エージェント」「MCP」——言葉はどこまで分かっていればいいのか?
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世の中の会社や士業が実際にどう使っているのか?
こうした「全体像と語彙」を押さえる研修こそ、まず必要なはずです。
私が一番心配しているのは、監査法人で何年も「閉じたAI」しか触れずにいるジュニアです。本人に落ち度はありません。
環境がそうなのだから。ですが、いざ退職・独立してみたら、周りはもうAI猛者ばかり。
そのとき初めて差に気づいても、追いつくのは正直しんどい。
じゃあそうならないように、実務要件を満たしたらすぐ退職—というのが期待値的に最善ということになりかねません。
そうなる前に、せめて入口だけでも整えてあげてほしい。いち会計士として、切にそう思います。
