よくあるご質問

起業・開業・法人設立・SOHO支援

起業を考えていますが、個人として事業を行うか法人にするか迷っています。
両者の違いを教えてください。

起業しようとする場合に、法人化せずに個人名で事業を行うケースと、法人を設立ケースがあります。両者とも「起業」という意味では変わりませんが、以下のようなメリット・デメリットがあります。

【個人事業の場合】
■メリット
設立・運営に面倒な手続き・費用が発生しません。
社会保険に加入しなくて良い場合があります。
均等割り(都道府県民税)が安い。
交際費課税が無い。

■デメリット
相対的に社会的な信用に劣ります。
企業や銀行との取引に支障を生じる場合があります。
規模が大きくなると、法人に比べ税務上不利となります。(個人税率よりも法人税率が低い為)

【法人設立の場合】
■メリット
相対的に社会的な信用があります
規模が大きくなると、個人事業に比べ税務上有利となります。

■デメリット
設立・運営に面倒な手続き・費用が発生します。
原則として社会保険に加入しなければなりません。
赤字であっても均等割り(道府県民税)を支払わなくてはなりません。
交際費課税として一定額、損金に出来ない部分があります。

法人として開業すると税務上有利であると聞きました。詳しく教えてください。

法人で事業を行う場合、次の点から個人事業よりも税務上有利に働きます。

■社長の給与を経費に出来る点
個人事業では事業主の取り分は経費になりません。事業主の取り分は所得として計算され、税金を支払った残りが生活費となります。
これに対して法人の場合は事業主の取り分は役員報酬となり、法人の経費なります。
一方、事業主はその役員報酬を収入として計算する事になりますが、給与の場合は実際にお金を使わなくとも一定額を経費として認める制度(給与所得控除)がある為、課税される所得が圧縮されます。

■生命保険契約を法人で行う事により、保険料を経費に出来る点
生命保険契約にかかる保険料は個人で加入している場合、最大で年間12万円分しか税金の計算上、考慮されません。
これに対して法人で保険に加入している場合は保険契約の内容により、最大で支払った保険料の全額を経費にすることが出来ます。
法人化に伴って個人で契約していた保険契約を法人に名義変更し、保険商品により、保険料(の一部)を損金処理する事ができます。

■利益を家族に配分できる点
個人事業の場合、事業主の所得は原則として事業主一人に帰属します。事業に専従している配偶者など、一定の場合には給与として配分する事ができますが、金額的に限界があります。
法人の場合は、その法人の社員となることで給与を支給する事ができます。

法人として開業して個人事業よりも不利に働く点はどうでしょうか。

法人として開業する場合、税務の面では交際費の課税が個人事業よりも不利に働きます。

交際費は本来、個人事業でも法人でも必要経費であり税金の計算上、控除されるべきものです。
しかし法人が支出する交際費については政策的にその10%を必要経費から外す事とされています。資本金の額によっては一定額を超えて支出した全額が必要経費にならないこともあります。実際にお金を使ってしまっているにもかかわらず、経費として計算できないということは税金の支払い時の資金繰りにも影響を及ぼします。
なお、個人事業の場合は支出した交際費の全額が必要経費と認められています。
他には社会保険料の負担が不利に働くときがあります。
個人事業の場合、事業体として社会保険に加入しなくても構わない場合がありますが、法人は全て、強制加入となっています。この場合の社会保険料は支払う給与に応じて決定されるため、大きな負担になる事もありQ2の税務上のメリットを超えてしまう事もありますので事前に専門家に相談されることが大切です。

会社を設立するときの具体的な手続きを教えてください。

■1. 登記の目的相談及び類似商号の調査
まず、会社の目的(事業内容)と商号(会社名)を決め、考えた商号が類似商号に該当しないかどうかを調査します。同じ事業内容の会社が同一市区町村において、同一または類似の商号をすでに登記しているときは、その商号は使えません。

■2. 定款の作成及び認証
役員、決算月などを決めた定款を作成し、公証人役場で認証を受けます。

■3. 出資金の払込及び払込金保管証明書の発行
出資金が現実に準備できていることを証明するために、登記が完了するまでの間、金融機関で出資金を保管し、出資金払込金保管証明書の交付を受けます。

■4. 登記申請
登記申請後、3日から1週間で登記完了です。各税務署や市区町村等に会社設立の届出をし、その際に青色申告承認申請なども行います。

会社を設立するのに必要な資金はいくら位でしょうか。

平成18年に「最低資本金制度」が廃止され、資本金の金額を自由に決めることができるようになりました。

他に、手続き費用として合同会社の場合、0万円~50万円程度、株式会社の場合、30万円~60万円程度かかります。

SOHOの税務上の取扱いはどうなっているの?

SOHOとは、Small Office Home Office(スモールオフィス・ホームオフィス)の略で、小規模事務所(Small Office)や、自宅兼用の事務所(Home Office)で仕事をするスタイルのことをいいます。税務上は、SOHOという特別な考え方はなく、個人の場合は個人事業主として事業所得又は雑所得となります。法人の場合は一般の会社と同じ扱いとなります。

自宅兼仕事場の場合、家賃や電気代は経費にしていいの?

基本的には業務と私用の割合によって、業務に使用した割合のみが事業の経費となります。電話代などは業務と私用の割合を判断するのが難しいですが、明確な判断基準はありませんので、実態に即した割合を自分で判断するしかありません。

個人事業主として仕事を開始するにはどうしたらいいの?

仕事を開始する場合、以下の書類を税務署に提出しなければなりません。

(ア) 開廃業等の届出書(開業の日から1ヶ月以内)
(イ) 青色申告承認申請書(3月15日まで。但し、1月16日以後新たに業務を開始した場合には、開始した日から2月以内)

注1 (イ) は青色申告制度を利用する場合。
注2 法人の場合には、都道府県、市町村にも開廃業の届出書の提出が必要です。

アルバイトを使うことがあるのですが、注意することはありますか?

正社員やアルバイト、パートの区分に関わらず、給料を支払う場合は以下の点に注意が必要です。

(ア) 税務署に給料支払事務所等の開設等の届出書を提出する。(1ヶ月以内)
(イ) 源泉徴収税額表をもとに計算した所得税を、支払金額から控除して給料を支給する。
(ウ) 徴収した所得税を給料の支払い日の翌月10日までに納付する。

注:所得税を徴収する義務は給料支払者にありますので、徴収していないとさかのぼって支払わなければならないことがあります。

個人で行っている場合、確定申告しないといけないのですか?

収入から経費を引いた所得が赤字の場合や、給料をもらっていてもSOHOとしての所得が20万円以下の場合申告する必要はありません。しかし、その他の場合は原則確定申告の必要が有ります。

計算期間は1月1日~12月31日
申告期限は2月16日~3月15日

所得はどうやって計算するの?

個人はその年1月1日から12月31日までの収入金額からその収入を得るためにかかった経費を控除して計算します。
法人は決算日が異なりますので、原則として、決算期間に応じて1年間を申告年度とします。

どのようなものが必要経費となりますか?

必要経費とは仕事を行うにあたって必要な費用です。例えば、仕事用のパソコンや机、事務用品などが主なものです。当然、お客様のところに行く交通費や郵便代、水道光熱費も経費です。

請求書・領収書は置いておかないとダメ?

請求書・領収書は、所得金額を確定するのに必要な証拠書類です。税務調査などの時に必要となりますので、一定期間保存しておく義務が有ります。

消費税を払う必要はありますか?

消費税を払う必要があるかどうかは、2年前の課税売上高で判定します。2年前の課税売上高が1,000万円以下であればその年は消費税を払う必要がありません。但し、消費税課税事業者選択届出書を提出している人は1,000万円以下であっても消費税を払わないといけません。

個人事業をやめたいのですが?

事業をやめる時は、開廃業等の届出書を税務署に提出しなければなりません。
また、1月末で事業をやめた場合でも原則として、その年の確定申告をする必要がありますので注意が必要です。

事業拡大

起業を考えていますが、個人として事業を行うか法人にするか迷っています。 両者の違いを教えてください。

個人所得が1500万円(あくまで目安です)を超えるあたりから検討してみてはいかがでしょうか。

[ 解説 ]
まずは法人にする理由を考えないといけません。たとえば法人で無いと商取引をしてもらえないなど、特殊な事情があるわけではなく、節税を中心に考えた場合、個人事業者としての所得の規模が考慮の基準となります。所得税は累進課税といって所得が大きくなればなるほど税率が高くなり所得税と住民税を合わせて最高55%の税率となっています。それに対し法人に対する税率は一律30~40%程度となっておりますので、個人の所得が大きいようであれば、法人にしたほうが有利となるわけです。また個人事業者の場合必要経費は実際額で計算しますが、法人化した後に役員報酬、すなわち給与で受け取れば、給与所得控除として一定額の控除ができ、結果として事業所得で受けるより手取りが多くなる場合があります。
ただし法人化すると社会保険の加入が義務づけられるので、その会社負担分の増加を考慮することが必要となります。
いずれにしても法人化するということについてはその必要性、将来性、特に事業承継などをよく考えて実行してください。

資本金を増加させて事業拡大を図りたいのですが、税務上の取扱いはどうなりますか?

代表的な増資の方法なら課税が生ずることはありません。

[ 解説 ]
資本金を増加させる方法はいろいろありますが、実際金銭の払い込みを受ける方法や、会社の負債となっている役員からの借入金を出資して資本金に組み入れる方法、会社内部に蓄積している利益剰余金を資本金に組み入れる方法などが代表的な方法です。現在の税法では前の3つの方法による増資について課税が生じることはありませんが、土地を現物出資するなどした場合譲渡所得に税金がかかる場合がありますので、注意してください。資本金が増加することにより中小企業向けの優遇税制が受けられなくなったり、制限されることもありますので、具体的な金額を考えた上税理士さんなどに相談した方がいいでしょう。

税金を支払った残りが企業の体力だと聞きましたが、その理由がわかりません。

企業に残った利益が主な体力となります。

[ 解説 ]
会社の貸借対照表を見ると、右側(貸方といいます)と左側(借方といいます)に数字が並んでいます。貸方の下部を見ると資本の部とあり、資本金の他に利益剰余金という項目がありますが、この項目は主に過去の税金を支払った後の利益の残りです。貸方は負債の部と資本の部で構成されており負債の部は別名他人資本といいます。それに対して資本の部は自己資本といいます。他人資本は支払手形や買掛金、借入金などですから、早かれ遅かれ支払が生じます。それに対して自己資本は会社が解散等しない限り自由に運用できる部分ですから、経営の安定化にはかかせません。つまり借方は運用先、貸方は調達先を意味しています。自己資本が多いほど、企業体力が強いのは経営が安定しやすいためなのです。いつまでも自己資本が増加せず運用を他人資本に頼るようでは、経済上の変化や突発的な取引先の倒産などによるダメージが吸収できずに、自らが倒れる危険性をはらんだ経営を強いられることになります。過度の節税はキャッシュの持ち出し等により返って体力を弱めることあるので注意してください。

ストックオプションが事業拡大に有効だと聞きましたが?

従業員のモチベーションを高めるので、企業に活力を与えます。

[ 解説 ]
ストックオプションとは将来企業が成長したときに企業の株をあらかじめ決められた金額で購入することができる権利を与える制度です。例えば1株5万円で10株購入することができる権利が与えられたとして、その会社が公開することが決まり50万円を払い込んで購入後実際に会社が上場し1株50万円の株価がついたとすれば、その社員は500万円相当の資産を一気に手にすることができ、この株が一定の要件を満たす株であれば、実際売却するまで譲渡所得税もかかりません。このように会社の成長が社員の資産をも増やす仕組みづくりは、まさに事業拡大において社員のモチベーションを高揚させることから、重要な手段の一つとなるのです。

相続・事業承継

遺産を相続した場合には相続税という税金がかかると聞いていますが、相続税とはどんな税金ですか?

相続または遺贈(死因贈与を含む。)により財産を取得した場合に、一定額を超えるとかかる税金です。

遺言があった場合には、どのような手続が必要ですか?

遺言は、遺言者が死亡した時から効力を生ずることになっていますが、公正証書によるものを除き遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なくそれを家庭裁判所に提出して検認を求めなければなりません。なお、封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人またはその代理人の立会がなければそれを開封することができないことになっています。

相続登記は、どのようにすればよいのですか?

相続登記は、相続開始後、いつでもすることができますし、また、一部づつでも全部でもできます。相続登た記を長期間放置すると、相続人が死亡して、その死亡した相続人の相続人がその財産を承継するなど権利者が多数になっり、遠隔地に居住する相続人がいると登記に非常に手間がかかったりして手続が複雑になる場合があります。早目に相続登記されることをお勧めします。相続登記には、相続人全員の遺産分割協議書および戸籍謄本などの添付が必要です。また、法定相続分による登記も可能です。

相続税の延納は、どのような手続をすれば認められますか?

相続税は相続や遺贈によって取得した財産に課せられる税金で、財産税の性格をもつ特質から延納という制度が設けられています。
しかし、この延納を認められるのは、次の要件を備えた場合に限られます。

■1. 納付すべき相続税額が10万円を超えること、かつ、納期限までに金銭で納付することを困難とする事由があること。
■2. 担保を提供すること。
■3. 延納をしようとする相続税の納期限または納付すべき日までに所定の事項を記載した延納申請書に担保の提供に関する書類を添付して提出すること。

相続税の納付について物納が認められるのはどのような場合ですか?

相続税は、原則として、金銭で納付することとされていますが、相続した財産が不動産などのように換価することが困難であるものが大部分であり、延納の方法によってもなお金銭で納付することができないような場合には、金銭納付に代えて相続財産によって物納することができることとされています。
しかし、この物納が認められるのは、次の要件を備えた場合に限られます。

■1. 納付すべき相続税額を金銭で納付することを困難とする事由があること。
■2. 物納の申請があること。
■3. 相続税額を金銭で納付することを困難とする金額を限度とすること。

他人の債務のために抵当権が設定されている土地を相続しましたが、このように、抵当権が設定されている土地の評価をする場合には、何か特別な評価方法がありますか?

質権、抵当権のような「従たる権利」は、貸付金債権等の「主たる権利」の価値を担保させるものでも、独立した財産を構成するものではないから、抵当権自体は評価しないこととされています。
したがって、抵当権が設定されている土地については、一般的には、その土地に抵当権が設定されていないとした場合のその土地の価額で評価することになります。

父は生前、友人のため債務を保証していましたが、この保証債務は、相続税の課税価格の計算上、相続財産の価額から控除できますか?

保証債務は、原則として控除できませんが、主たる債務者が弁済不能の状態にあるため、保証債務者がその債務を履行しなければならない場合で、かつ、主たる債務者に求償しても、返還を受ける見込みがないときには、その弁済不能の部分の金額に限って相続税を計算する上で控除することができます。

贈与とは、どういうことをいうのですか?

贈与とは、贈与しようとする者が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をし、相手方がこれを受諾することによって成立する契約です。

現在夫婦で住んでいる家屋は妻の所有で、その敷地は夫の所有となっています。いま、この敷地を妻に贈与した場合、贈与税の配偶者控除が受けられますか?

夫婦間の婚姻期間が20年以上であり、過去に贈与税の配偶者控除を受けていなければ、その敷地の贈与に対する贈与税については、妻の居住用であれば配偶者控除(2000万円)が受けられます。

離婚により、妻が夫から財産の分与を受けた場合は、その財産について贈与税が課税されますか?

離婚により財産の分与を受けた場合には、それが協議上の離婚であっても裁判上の離婚であっても、原則として贈与税は課税されませんが、分与した財産が不動産などであれば夫に譲渡所得税が課税される場合があります。その財産の価額が、婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮してもなお不当に多すぎると認められる場合の、その不当に多すぎる部分や離婚を手段として贈与税や相続税を免れようとするためのものである場合には、その財産は贈与により取得したものとして贈与税が課税されます。

贈与税額はどのようにして計算するのですか?

個人の贈与税の税額は、同一年中に贈与により取得した財産の価額の合計額から、配偶者控除の適用がある場合の配偶者控除額および基礎控除額(110万円)を控除し、その残額に対して所定の税率を適用して計算します。

贈与税は申告しなければならないのですか。申告以外に何か必要な手続があれば教えてください。

贈与により財産を取得した者は、その年分の贈与税の課税価格と税額を計算し、贈与税額があるときは、その年の翌年2月1日から3月15日までに、課税価格、贈与税額等、一定の事項を記載した申告書を、納税地の所轄税務署に提出するとともに納税しなければなりません。

会社の役員が、会社の債務を引き受けたり、私財を提供することにより、その会社の株式の価格が増加する場合には、その増加部分は株主に対する贈与とみなされるとのことであるが、資力を喪失した会社の再建のため私財を提供した場合でも同様に贈与税が課税されることになりますか?

同族会社の役員が、その会社が資力を喪失したため、私財を提供した場合には、その財産の提供により会社が受けた利益の価額の合計額のうち、その会社の債務超過額に相当する部分の金額については、贈与によって取得したものとみない取扱いになっています。

各種税務

今まで一人で個人事業を営んできましたが、このたび人を雇い入れることとなりました。税務上必要となる手続きを教えて下さい。

税務署に届出が必要です。

(解説)
納税地の所轄税務署に給与支払事務所開設の日(人を雇い入れた日)から一ヶ月以内に「給与支払事務所の開設・移転・廃止届出書」を提出します。従業員からは最初にお給料を支給するまでに「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出してもらいます。お給料を支給する際には、「源泉徴収税額表」よりもとめた税額を天引きします。天引きした税金は翌月10日までに国に納付します。12月31日において、在職している従業員に関しては、年末調整の手続きが必要です。また、毎月10日に源泉所得税を納付することとなっていますが、「源泉所得税納期の特例申請書」を提出すると、源泉所得税の納付を7月と1月に半年分をまとめて行うことができます。この納期の特例は従業員が10人未満の場合に適用できます。これらの書類は税務署で手に入ります。

当社では、マイカー所有者が各自のマイカーを業務に使用する場合には、当社が私有車借上料を支払うこととしています。この場合、借上げ料を受ける従業員の課税関係はどのようになりますか?また、当社が支払った借上げ料の処理を教えて下さい。

場合によっては、従業員さんに税金がかかります。借上げ料は会社の費用になります。借上げ料を支払う時に源泉徴収が必要になる場合もあります。

(解説)
借上げ料が私有車の使用実績(走行距離等)にもとづき支給されている場合、業務に通常必要であると認められる部分については従業員に所得税課税はされません。
業務に通常必要であると認められる部分を超えて支給されている場合には、その超えて支給された金額のうち、賃貸料として相当と認められるものは従業員の雑所得となります。
その超えて支給された金額のうち、賃貸料として相当と認められないものは給与所得に該当します。
月等を単位とする賃貸借契約など、使用実績にもとづかず支給される場合には、賃貸借として相当と認められる部分については雑所得に、賃貸料として相当と認められない部分については、給与所得に該当します。
従業員が外交員の場合は、支払われる賃貸料のすべてが外交員の報酬に該当します。
会社側の処理については、給与所得に該当するもの、外交員の報酬となる賃貸料については所得税の源泉徴収が必要です。
給与所得に該当しない社員の自家用車の借上料は消費税の課税仕入に該当します。

契約書を作成したところ、実際の必要税額より多い印紙を貼付してしまいました。

還付を受けることができます。剥がして再利用することはできません。

(解説)
本来納付すべき金額以上の収入印紙を貼った場合等には還付を受けることができます。還付を受ける為には、「印紙税過誤納確認申請書」を納税地の税務署に提出します。印紙税が過誤納となっている文書と印鑑及び還付口座の通帳が必要です。貼り間違えた印紙は消印が押してなくても剥して再使用することは違反になります。

個人事業を営んでいます。確定申告書を提出しましたが、所得税の納付を失念していたため、先日(7月10日)に所得税を納付したところ、延滞税の通知が届きました。延滞税について教えて下さい。

延滞税とは税金を納期限までに納付しなかった場合にかかる税金です。

(解説)
延滞税とは本税(ご質問の場合所得税)が法定納期限を経過しても納付されない場合にかかる税金です。延滞税は本税のみに対して課される税金で各種加算税、過怠税などは延滞税の課税の対象とはなりません。延滞税は所得の金額の計算上必要経費に算入することはできません。延滞税は延滞税の課される税額に対して一定の期間(原則、法定納期限の翌日から完納する日)に応じ年14.6%の割合を乗じて計算します。ただし納期限までの期間、納期限の翌日から起算して2ヶ月を経過する日までの期間については次の割合を乗じて計算するものとします。

(1)前年11月30日の公定歩合+4%
(2)7.3%
(3)(1)と(2)のいずれか低い割合

私は食料品小売店を経営していますが、店舗に泥棒が入り、金庫の現金50万円が盗まれてしまいました。この損失は経費にすることが出来ますか?

経費になります。

(解説)
現金について、災害、盗難又は横領により生じた損失の金額は、雑損控除の対象となり、所得税の計算上、所得金額から控除できます。しかし、事業に直接関係する資産の損失はその事業所得の計算上控除することが合理的であると考えられる為、客観的にみて事業用の現金について受けた損失であることが明らかである場合には、必要経費に算入しても差し支えありません。

CDショップである当社は顧客に対し売上に対し一定の割合でポイントカードを発行し、一定の点数に達すれば景品と交換することとしていますが、景品の購入に要する費用は交際費になるのでしょうか?

交際費ではなく、広告宣伝費になります。

(解説)
一般消費者を対象として行う金品引換券付き販売に該当します。一般消費者を対象として行う金品引換券付き販売は広告宣伝効果を意図して行われることから、たとえ金品の交付が贈答の性格を持っていても広告宣伝費として取り扱われます。
金品引換券付き販売の場合における景品の購入に要する費用は原則としてポイントカードを景品と交換した日の属する事業年度の損金に算入されます。
また、景品の購入に要する費用は消費税の計算上仕入れた日の属する課税期間の課税仕入に該当します。

馬券の払戻金(100万円)を受け取った場合、確定申告をする必要はありますか?

馬券の払戻金しか収入がなければ、確定申告をする必要はありませんが、他に収入のある人は確定申告が必要になることもあります。

(解説)
馬券の払戻金は一時所得に該当します。一時所得の計算方法は(収入金額-必要経費-50万円)×1/2となっています。この場合、必要経費には払戻金に対応する馬券の購入費用が該当し、はずれた馬券の購入費用は必要経費として認められないことに留意してください。 ご質問の場合、購入した馬券が100円だったとすると、一時所得の金額は(100万円-100円-50万円)×1/2=249,950円となり、所得税を計算するときに最低限控除できる金額(38万円)より少ないため、他に収入のない人でしたら、税金はかかりませんので、確定申告は不要です。他に収入のある人は確定申告が必要になることがあります。

私は、いわゆる一口馬主として、競走馬に投資しています。一口馬主の出資に対する配当を受け取りましたが、所得税を計算する上で注意することを教えて下さい。

配当金は他の所得と合算して、所得税を計算します。

(解説)
馬主が受け取る配当金は事業所得となる場合を除き雑所得になります。雑所得は他の所得と合算され、所得税が課されます。また、損失が生じた場合、他の所得と通算することは出来ません。事業所得となる場合には、損失が生じた場合他の所得と合算することができます。下記のいずれかにあてはまれば事業所得になります。

1.登録期間が6月以上の競走馬を5頭以上保有している。
2.今年、前年、前々年の各年にその各年における登録期間が6月以上の競走馬を2頭以上保有し、かつ、その各年のうちに競走馬の保有に係る所得の金額が黒字の年が1年以上ある。
3.今年、前年、前々年の各年において競馬賞金等の収入があり、その各年のうち年間5回以上出走している競走馬(共有馬を除く)を保有する年が1年以上ある。

会社の経理・会計

消費税の経理方法は税抜?税込?

それぞれに、メリットとデメリットがあります。

(解説)
「税抜経理」とは、預かった消費税を「仮受消費税」、支払った消費税を「仮払消費税」として区分する方法で、原則的には、「仮受消費税」と「仮払消費税」の差額を納税することになるため、損益に影響を及ぼしません。ただし、簡易課税を選択されている場合は、その差額が大きくなり、決算時に損益に影響が出ることがあります。「税込経理」とは、取引金額をすべて税込金額とし、消費税分を区分しない方法です。取引毎に消費税を計算する必要がない分事務手続きは簡易となりますが、消費税を納税する際、その金額分が経費となるため、損益が急に変動することになるため、注意が必要となります。なお、消費税の免税事業者は税抜経理を選択できません。ご注意ください。税抜経理採用した場合、少額減価償却資産の取得価額等の判定額、交際費の損金算入限度額の判定額が税抜金額となることから、節税面では、税抜経理の方が有利でしょう。

まったくはじめて経理をしていく中で、大切なことは?

経理の基本は、会社(個人事業者の場合は、事務所・事業所)のお金を数えることです。

(解説)
お金を数えることで、会社のお金と個人的なお金を区別することができ、公私混同がなく なります。また、事前に不正を防ぐシステムにもなります。
早期に売上や経費の記帳漏れを発見することもできるようになります。

伝票はすべて起票しないといけない?

当事務所では、現金出納帳の作成は、すべての関与先にお願いしています。毎日現金を数える体制を作っておくことが、健全に経営の基礎となると考えているからです。
他の伝票の起票等につきましては、業種や取引先数等で変わってきますので、個別で判断させていただいております。
「振替伝票の起票をなくしたい。」また、「会計事務所が来るまで、先月の業績がわからない。経営状況をもっとタイムリーに把握したい」とお考えなら、自計化をおすすめします。

自計化って何?

自計化とはパソコンを利用して自社で経理処理を行うことをいい、次のようなメリットが考えられます

(1)月次決算書、帳簿処理が早く完成し、自社の経営状況が把握できます。
(2)経営状況が早期に把握できることで、経営者が的確な意思決定ができ、経営体質が強化されます。
(3)入力されたデータは、経営分析や経営資料の作成等に利用することができます。
(4)振替伝票の起票や集計表作成の二重作業をなくすことにより、経理のムダを排除し、原始証憑から直接経理仕訳処理を行います。

月次決算って?

試算表とは、複式簿記において転記した貸借が合っているかを「試算」するためのものでした。今や、コンピューターで計算している以上、「試算」する必要はないのです。
ひと月あたりの減価償却費の計上や、概算でも月末棚卸を行う、そして売上の売掛金計上、仕入の買掛金計上等を行い「月次」で決算書を作成することをいいます。
当事務所では、月次決算を、翌月のできるだけ早い時期に行えるお手伝いをしています。

どのような会計システムを使用するの?

当事務所では、個別に特殊な事情がない限り、株式会社TKCから提供を受けたものを使用します。自計化のためのものもすべて同じです。

その会計システムは特殊な法人の会計には対応していますか?

公益法人・社会福祉法人・宗教法人・学校法人に対応しています。
また、建設業用のものや医療法人用の特別な会計に対応したものもございます。

勘定科目を決める際の注意点ってありますか?

正しい財務分析をするために注意する点があります。

(解説)
短期借入金とは、1年以内に返済する借入金です。長期借入金とは、1年を超えて返済する借入金です。その他に、長期借入金のうちでも、返済期限が1年以内に到来するものをいいます。このように借入金の中でも区分がいろいろです。では、借入金の区分が面倒で「借入金」勘定としてしまうとどうなるのでしょうか?
大きく影響が出るのは、財務分析だと思います。
例えば、会社の安全性を見る指標にひとつに「流動比率」というものがあります。
これは、1年以内に支払わなくてはいけない負債に対して、1年以内に現金化できる資産をいくら持っているかを表すものです。短期借入金に区分される借入金を長期借入金にしてしまうと、この指標はより安全な数値を表すことになります。
正しい分析をするために正しい区分が必要になります。

変動費って何ですか?固定費って何ですか?

費用のうちで、売上に比例して増減するものを「変動費」といい、仕入や外注費がその一例です。また、売上に関係なく一定額発生するものを「固定費」といい、人件費や償却費がその一例です。

売上高 - 売上原価 = 売上総利益
売上総利益 - 販売費・一般管理費 = 営業利益
営業利益 ± 営業外損益 = 経常利益
となるのが損益計算書ですが、
売上高 - 変動費 = 限界利益
限界利益 - 固定費 = 経常利益
となるのが、変動損益計算書といいます。
「あといくら売ると収益がトントンになるのか?」「経費削減というけど、どれをいくらまで減らせるの?」等々の分析をするのに有効となります。