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富村将之ブログ

一家移住

私が3歳のときでした。父と母は幼い私を連れて長野県の白馬村に移住しました。

周りは一軒も家が無いまさに森の中の一軒家。最近では家の前をツキノワグマが2頭うろうろしていました。南隣の家まで500メートルくらい。北隣は2キロくらい離れているかな。

とにかく雪が多くて冬は多いときには一晩で1メートルぐらい降ることもありました。そうなると朝学校へ行くのが大変です。6時過ぎには家を出ないと8時30分に学校に着きません。

まだ暗い中、電燈も無い中を最初は一人で歩いて学校まで通っていました。保育園のころは歩けそうな道に出るまでは父がスノーモービルで送ってくれていたのを思い出します。

それでも小学生になってからは腰まで雪につかる状態で歩いて行ったのが今となっては懐かしいです。なにせ道など雪に埋もれて存在しませんからひたすら学校までまっすぐ歩いて行った記憶があります。

お昼にいい天気で次の日の朝も晴れていると積雪の表面が前日溶けた雪が凍って固くなっているので子供の体重では雪に沈まずスケート場みたいになっているので、それこそ直線で学校までの5kmの道のりをまっすぐ歩いて通ったものでした。

学校帰りはそろばん塾で遅くなると(あまりの田舎なので塾はそろばん塾と習字の塾しかありませんでした)真っ暗な道を歩いて帰りました。林の中でガサガサ音がすると熊だったらどうしようとびくびくしながら歩いていました。

唯一の味方はお月様の明かりで満月の日は昼間かと思うぐらい明るいなあと感じていました。お月さんがないときは星明りが唯一の味方です。おかげで星座をたくさん覚えました。一等星なら今でもほとんど覚えています。星座を眺めながら帰ると季節感を感じることができ、さそり座が見えない季節になるとああもうすぐ短い秋がやってくるんだなあと子供ながらに思いにふけったものです。

時の過ぎ行くままに・・・