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映画「国宝」にみる事業承継の難しさ
こんにちは。富村亮超(りょうたつ)です。
今回は今まだまだ話題の映画「国宝」についてです。
早速ですが、今私が記事を書いている時点での「国宝」興行収入が158億円を突破しております。
これはなんと邦画の実写で歴代2位の数字だそうです。
1位は踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!で173.5億円。
実はあと15億円で、邦画実写の歴代1位を更新するのです。この記事が投稿されるころにまだやっているかはわかりませんが、期待したいところです。
「国宝」のテーマはいくつかありますが
「父と子」「天才と血筋」のテーマはこのマネックス合同会計の2代目として入所することになった私にも刺さりました。
ただそれ以上に、事業承継の難しさについて改めて、考えさせられました。
映画“国宝”が教える、承継成功に向けた示唆
この映画が描いているもの、そしてその中に隠された事業承継のヒントを、実務上の視点から整理してみました。
承継は血縁者だけが選択肢ではない
ただ血縁であるという理由だけで任せることはリスクになる。「国宝」の主人公喜久雄のような才能を持つ個人に光を当てる要素も必要。
→ 事業承継計画を立てる際には、適性・意欲・能力・経営視点など複数の評価軸を持つことで広い視野で選択が可能。
育成段階から承継に向けたビジョンを取り入れる
俊介と喜久雄のように、ライバルでもあり親友でもある関係性を設け、育成期間における緊張と刺激を保つことで、2人の後継者候補が育った。
後継者候補を一人に限定しないことで、想定外の自体へのリスクヘッジになり、組織の厚みとなる。
信頼醸成と説明責任を丁寧に行う
血縁でない後継者が入るなら特に、社員・取引先・顧客に対して「なぜこの人なのか」「どのように育ててきたか」「方針はどうなるか」を丁寧に説明し、信頼を築く必要がある。
→「国宝」においては、当代の選択が実際には周囲に受け入れられておらず、結果として喜久雄の離脱に繋がってしまった。
権限移譲は段階的かつ慎重に
承継後すぐにすべてを任せず、段階的に権限・責任を移す。また、緊急時のバックアップ体制の事前構築も必要。
後継者にとって重荷になるプレッシャー・葛藤を軽減するためのメンタリング、コーチング、外部相談先などがあれば安心感を与えられる。
→「国宝」においては先代が急死したにもかかわらず、バックアップ体制が構築されていなかったことにより、内部での軋轢を生んだ。
このように、この作品には事業承継問題のエッセンスが詰まっており、成功した部分、失敗した部分とどちらも描かれていますね。
まとめ
日本にある会社の数と同じだけ、事業承継問題があります。
弊事務所では、相続税なども踏まえた事業承継対策についても、手厚くサポートしております。
お困りの際はぜひ一度、我々にご相談ください。
富村亮超